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一般整形外科

一般整形外科

 整形外科は、骨、筋肉、関節、脊髄、神経など、体の動きに関係する運動器の機能改善を目指す診療科です。
当クリニックは、整形外科専門クリニックとして、 腰痛、肩こり、膝の痛み、手足のしびれ、神経痛、外傷(骨折、打撲、捻挫、むちうち、切り傷)などの日常的な症状やけがから、骨粗鬆症、リウマチ、小児整形外科、スポーツ整形外科まで幅広く診療を行っております。
 診療は日本整形外科学会認定専門医の院長が担当し、皆様のお話をよくお聞きした上で、親身に丁寧にご説明させて頂いたのち,お一人お一人に適した治療を行いたいと心がけております。
 運動器の痛みやけがをされた場合は、早期の治療が早期回復に繋がりますので、ご自身で判断されることなく、お気軽に、まずはご相談されることをお勧め致します。

打撲、捻挫

 捻挫は、不自然に関節に外力が加わって、関節周囲の靱帯や関節包が伸びたり切れたりした状態です。捻挫の程度は、少し靱帯を伸ばした軽症、靱帯が部分的に切れた中等度、そして完全に靱帯が切れた重症に分けられ、重症や複数の靱帯を痛めた場合は手術を要することもあります。
 打撲(挫傷)とは、「打ち身」とも呼ばれ、転倒して物にぶつけたり、人と衝突したりすることで、皮膚の傷はなくても、皮下組織や筋肉などが損傷される状態をいいます。打撲した直後はあまり症状がなくても、時間の経過とともに悪化することがあります。中等度以上になると、皮膚・皮下組織・筋肉が傷つき、内出血して患部が腫れたり、熱感のある痛みを伴ったりします。
 捻挫、打撲ともに、骨には異常がありませんが、骨折に伴う場合がありますので、正しい診断が必要です。
まずは、けがをした直後に冷やす、動かさず固定、患部を上げておくなどの処置を行い、必要な場合には腫れ、炎症、痛みを和らげる消炎鎮痛剤の内服を行います。数週間で炎症が治まると、運動療法が必要になります。運動療法により、筋力や関節可動域を回復させ、関節周囲の組織血行を改善することにより修復を促す効果が期待できます。
けがをしてから時間が経つと,捻挫が慢性化して,関節周囲の筋力低下や関節の不安定性を残してしまうこともありますので,できるだけ早期の適切な治療が必要です.これは,早期社会復帰,スポーツ復帰にも繋がりますので,早めのご来院をおすすめ致します。
当クリニックでは、スポーツ障害の予防のリハビリテーション、アドバイスも行っておりますので,是非お気軽にご相談下さい。

骨折、脱臼

 骨が壊れて折れることを骨折と言います。ヒビも、骨の一部分が欠けても、凹んだ場合も骨折です
骨折は骨に無理な力が加わって起こりますが,弱い力でも同じ部位に繰り返し長い時間加わると疲労骨折が生じることがあります。もともと骨腫瘍などで骨が弱い場合、弱い力でも病的骨折が生じることがあります。
骨折と同時に創があり、骨が露出したものを開放骨折と言い、緊急的に手術を要する場合が多いため、治療が複雑という意味で、複雑骨折とも言います。一方、骨折部が粉砕したものは粉砕骨折と言い、複雑骨折といは言いません。
 脱臼は、骨と骨をつなぐ関節に無理な力が加わって、骨が完全にずれる状態を言います。
骨折や脱臼の疑いがある場合は、通常X線検査などによる正確な診断とずれた骨折や脱臼をなるべく早く正確な位置に戻す整復を行う必要があるため、早期受診をおすすめ致します。より精密な診断のためには、提携施設でのCT検査、MRI検査などを要することもあります。
多くの場合が,ギプス固定などによる治療を要するため,引き続き通院加療を行っていきます。X線検査による骨や関節の状態を確認しながら、適切な固定を必要な期間行い、併行して運動療法による筋力や関節可動域の回復を行い,関節が固まることを予防致します。
加えて、早期社会復帰,スポーツ復帰のために、皆様のライフスタイル合わせたご自宅でのケアやトレーニングなど、きめ細かいアドバイスも行っています。是非お気軽にご相談下さい。
なお,診断・治療の結果、手術が必要と判断された場合は、希望される病院や提携病院へご紹介も行っております。

擦り傷、切り傷

 擦り傷、切り傷も整形外科で治療を行っています。
一見皮膚の傷が小さくても、傷の場所や深さにより神経、血管、腱損傷などを伴っていることがあります
そのまま自分で消毒だけを続けると、創部が膿んでしまうこともあります
当クリニックでは、創部を十分消毒・洗浄した上で、早くきれいに治るように、細かな縫合を含めて、丁寧な処置を行っています。
受傷後早期に、適切な治療を受けて頂くことで、後遺症や目立つ傷痕を残しにくくできますので、軽い傷でもお気軽にご相談ください。
なお,診断・治療の結果、神経、血管、腱の手術が必要と判断された場合は、希望される病院や提携病院へご紹介も行っております。

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは

 ロコモティブシンドロームは、骨・関節・筋肉・神経などの運動器の障害により、立ったり歩いたりするための身体能力・移動機能が低下した状態をいいます。2007年、日本整形外科学会がロコモという概念を提唱し、略称はロコモ、和名は運動器症候群です。

健康寿命とロコモ

 健康寿命とは、「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間」で約72歳と言われています。平均寿命から健康寿命を引くと、男性は約9年、女性は約12年となり、この期間が支援や介護を必要とする期間となります。この自立度の低下や寝たきり、つまり要支援・要介護状態になる原因の第1位が「運動器の障害」といわれ,すなわちロコモを意味します。ロコモが進行すると、介護・支援を要するリスクが高くなります。
この要支援・要介護の状態は、本人のみならず家族など周囲の人にも大きな負担がかかります。このため、いつまでも歩き続けるためには、普段からロコモを予防して、運動器の健康を保ちながら健康寿命を延ばすように心がける必要があります。

ロコモの原因

 ロコモの原因は、整形外科が診療する運動器の病気、運動器の能力の衰え、運動器の痛みなどとされています。具体的には,骨折、変形性脊椎症、変形性関節症、骨粗鬆症、サルコペニア(筋量低下による身体能力の低下)、神経障害などがあげられます。骨や筋肉が弱ると、早ければ,40〜50代で体の衰えを感じやすくなります。
このため、ロコモの治療には、原因となる病気も診療し、適切に治療を行うことが大切です。治療方法として、病気や痛みに対する薬物・手術治療、筋力・バランス力の回復のトレーニング、栄養指導などがあります。

ロコモかどうかチェックしてみませんか

「ロコチェック」で、ロコモかどうかを簡単に確かめることができます。
以下の7項目はすべて運動器が衰えているサインです。
1つでも当てはまればロコモの可能性があります。

□ 片脚立ちで靴下がはけない
□ 家の中でつまずいたりすべったりする
□ 階段を上がるのに手すりが必要である
□ 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
□ 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
□ 15分くらい続けて歩くことができない
□ 横断歩道を青信号で渡りきれない

あなたのロコモ度をチェックしましょう

 ロコモの程度が、以下のとても簡単な3つの「ロコモ度テスト」でわかります。

○下肢筋力をしらべる「立ち上がりテスト」
 両脚で、高さが20cmか,30cmかの椅子から立ち上がれるかをしらべる
○歩幅をしらべる「2ステップテスト」
 大股で2歩幅の距離が、身長の90%以下か、110%以下かをしらべる
○身体の状態・生活状況をしらべる「ロコモ25」
 運動器の不調に関する25問の答えの合計が16点未満か,24点未満か,それ以上かをしらべる
3つの「ロコモ度テスト」で,ロコモ度が1から3まで判定できます。
なお、ロコモ度1は移動機能の低下が始まっている状態、ロコモ度2は移動機能の低下が進行している状態、ロコモ度3は移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたしている状態です。
ロコモ度に合わせて、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)を行って頂きます。
詳しくは、当クリニックにご相談下さい。

ロコモの予防

 ロコモの改善、予防には「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」が有効です。ロコトレを続けて、いつまでも元気な足腰を維持できるようにしていきます。
ロコトレには,バランス能力をつける「片脚立ち」と下肢の筋力をつける「スクワット」の2つの運動があり、目標はこの2つの運動を毎日続けることです。
「片脚立ち」は左右とも1分間で1セット、1日3セット行い、「スクワット」は5~6回で1セットを1日3セット行うようにします。

ロコモについてのご相談

 当クリニックでは、ロコモの治療・予防として、お一人お一人に適したロコトレに加え、歩行訓練、転倒予防・バランス強化指導、筋力トレーニング指導などのリハビリテーションを行っております
 皆様それぞれロコモ度は異なり、原因となる疾患も様々ですので、急なトレーニングにより、症状が悪化する恐れもあります。
まずは当クリニックにお越し頂き、ロコモの原因となる疾患を診断した上で、その治療とともにロコトレを無理のないよう体調に合わせて安全な方法で行って頂きます。
ロコモの可能性がある方やロコモが心配な方は、お気軽にご相談ください。

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