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骨粗鬆症の治療

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症の治療 骨粗鬆症は、骨の中のカルシウムの量が減ることで骨が脆くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本では、骨粗鬆症患者が1300万人以上と推測されています。
骨粗鬆症自体の症状はほとんどありませんが、転倒や重いものを持ち上げることだけでなく、くしゃみなどわずかな衝撃でも骨折することがあります。

原因

 原因となる明らかな疾患はありませんが、閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
閉経後は約10年で、骨の吸収を緩やかにして骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する女性ホルモンが極端に減少するため、骨吸収の速度が速まり、骨形成が追いつかず、骨が弱くなります。
つまり、新しい骨形成速度と古い骨吸収速度のバランスが崩れると骨が脆くなり骨粗鬆症となります。
他に、偏食や極端なダイエット、運動不足、喫煙や過度の飲酒などでも原因となることがあります。
 50歳になる前に、一度は骨粗鬆症の精密検査を受けるよう、お勧めいたします。

診断

1)骨密度測定(DEXA法)

 『骨粗鬆症ガイドライン』で推奨されている腰椎・大腿骨近位部の2箇所での骨密度測定(DEXA法)を行なっています。
仰向けに横になって頂き、5分ほどで計測できます。
ガイドラインでは、すでに骨折をしたことがある方は、若年成人の骨密度の80%以下、あるいは骨折の既往がない方であれば若年成人の骨密度の70%以下の場合、骨粗鬆症と診断されます。
 当クリニックでは、大学病院にも導入されている高精度の骨密度測定装置(DEXA法)が整っておりますので、当日中に結果を知ることができます。
予約は必要ありません。
治療効果を見るために、4ヶ月に1回の定期的な測定をお勧め致します。

2)骨代謝マーカー測定

 血液検査や尿検査で、骨吸収マーカー、骨形成マーカー、ビタミンD濃度を測定し、現在の骨代謝の状態や薬物の治療効果を判定します。

3)腰椎X線撮影

 腰椎X線撮影を行い、骨折や変形がないか、他の疾患が合併していないかを確認します。

治療

 骨粗鬆症の治療は、骨密度の低下を抑え、骨折を防ぐことです。
骨量は20~30歳頃がピークで、それ以降年齢とともに減少していきます。
この骨量の減少に伴い、体の重みで背骨がつぶれたり、背中や腰が曲がったり、背中が痛んだり、骨の変形による圧迫骨折をきたすことがあります。
また、軽い転倒で足の付け根の骨を骨折することも少なくありません。
一旦骨折すると車椅子生活、寝たきりなど介護を必要とすることもあります。
 このような骨粗鬆症による骨折のリスクを減らすためには、定期的に検診を受け、専門的な薬物治療やリハビリテーションを行い、適切な食事や運動などの生活改善も併行して行うことが極めて重要です。

1)食事療法

 骨粗鬆症の治療や予防に必要な栄養素は、骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、骨のリモデリングに必要なビタミンD・Kなどです。
これら栄養素を積極的に摂りながら、バランスの良い食事を取られることを勧めています。

2)薬物治療

 骨粗鬆症の治療の中心は薬物療法です. 検査結果を踏まえて、骨吸収を抑制する薬、骨形成を促す薬、骨の栄養素であるビタミンDを補充する薬などを組み合わせて処方致します。
お一人お一人の骨粗鬆症の状態をしらべて、いくつかの内服薬・静脈注射・皮下注射から最も適した薬剤を選択致します。
 なお、歯医者に通院中の方は、骨吸収を抑制する薬以外のお薬で治療を行います。

3)リハビリテーション

 骨は運動をして体重負荷をかけることで丈夫になります。
また筋肉を鍛えることでしっかりと体を支えられるようになり、バランス感覚も改善し転倒予防にもなります。
週に何回か,日光浴をしながらの無理のないウォーキングも効果的です。
 当クリニックでは、骨密度と骨質を上げるために、理学療法士が、お一人お一人に適した筋力改善、体幹を鍛える運動プログラムを作成しています。

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